ジュニアNISAガイドラインから見えてくる、投資家が気を付けること

審判

ジュニアNISAのガイドラインが日本証券業協会で定められており、だれでも見ることができます。

証券会社は法律や諸規則どおりに顧客に対応をしますが、日本証券協会から発せられるガイドラインや協会規則も、証券会社にとっては守るべきこととして位置付けられています。

ガイドライン
NISA及びジュニアNISAの口座開設及び勧誘並びに販売時等における留意事項
http://www.jsda.or.jp/sonaeru/oshirase/files/nisa-jrnisa_ryuuijikou.pdf

 

上のPDFを見ていただければ確認できます。協会が証券会社に口座開設や勧誘するときの留意事項として、かならず投資家に説明や通知しなければいけない事項などが書かれています。

協会から証券会社に、どういった指示が出ているのか見ることで、投資家も気を付けるポイントになると思いますので紹介していきます。

 

ガイドライン

4ページ目からジュニアNISAに関するところなので、4ページ目以降を紹介していきます。

口座は1人1口座

(1)ジュニア NISA 口座は一人一口座(一金融機関等)しか開設できないこと

みなさま、これは大丈夫でしょうか。大人向けNISAも金融機関1口座なので理解していただいていると思います。

大人向けNISAとの違いは、金融機関の変更ができないことです。口座開設をしたら、その金融機関ですっとジュニアNISAの取引をすることになりますので、開設するときには気を付けてください。

 

ジュニアNISAで損したときは損益通算できない

(2)ジュニア NISA 口座(課税未成年者口座を除く。)での損失は税務上ないものとされること

すごく大事なポイントです。リスクのある商品なので、儲かることもありますが、損することもあります。

ジュニアNISAのメリットは、儲かったときの税金がかからないことですが、損した場合にはジュニアNISAのデメリットとなります。

特定口座などで取り引きをしている場合には、儲けと損を通算できるようになっています。確定申告すれば、ほかの金融機関で益や損を出したものでも通算できます。A証券会社で100円の儲け、B証券会社で50万円の損の場合には、確定申告することで50万円分の税金だけを納めればよいことになります。

ジュニアNISAで損をした場合には、損益通算ができないことを気を付けておいてください。

A証券会社で100万円の儲け、B証券会社(ジュニアNISA)で50万円の損の場合には、100万円分の税金を納めることになります。

 

非課税投資枠(80万円)は使ったら復活しない

(3)非課税投資枠(年間 80 万円)が設定され、ジュニア NISA 口座で一度売却するとその非課税投資枠の再利用はできないこと

1年間に80万円まで投資をすることができますが、投資した分を売却(解約)しても、非課税枠が復活するわけではありません。

ジュニアNISAへ50万円投資して、その年に60万円で売却した場合、新たに80万円投資できるわけではなく、残りの30万円分(80万円-50万円)しか投資できません。

 

配当は受け取り方法によって課税される

(4)配当等はジュニア NISA 口座を開設する金融機関等経由で交付されないものは非課税とならないこと

当ブログで別記事にしていますので、下の関連記事で確認ください。

ジュニアNISAで配当や株主優待は受け取ることができるの?

2016.02.08

 

ジュニアNISAの口座を運用管理する人

(5)運用管理者の範囲

当ブログで別記事にしていますので、下の関連記事で確認ください。

 

払い出し制限

(6)18 歳までの払出し制限

ジュニアNISAもしくは、課税ジュニアNISAにある財産は、口座開設名義人(子供)が、3 月31日において18歳である年の前年12月31日までは原則として払い出しができません。

 

払い出し権限

(7)払出しの権限を有する者

(8)成人になるまでの払出しの手続

上述の運用管理は、ジュニアNISAの中で運用管理をする件でしたが、こちらはジュニアNISAからお金を払いだすときのことです。

ジュニアNISAでは20歳まで投資商品を非課税で持ち続けることができ、20歳になったら、自動的に大人向けNISAが開設され、自動的にジュニアNISAから大人向けNISAへ移管されます。そうなれば、成人の財産となるので払い出しは本人しかできません。

一方で未成年の時でも、やむを得ない場合や、18歳を超えればジュニアNISAから払い出しができますが、未成年者は判断力が備わっていないという前提で、未成年者のみで行った行為については法律で保護されています。

法定代理人(基本は両親)の同意が必要です。

金融機関により異なると思いますが、払い出しは法定代理人しかできない、もしくは法定代理人から同意を得た未成年しかできないということです。

 

払い出し権限の解除の通知

(9)払出し制限の解除通知

未成年の時には法定代理人(基本は両親)が運用管理していますが、成人になったら運用管理は本人となります。

本人が知らなかったということを避けるために、金融機関は払い出し制限が解除になったタイミングで、本人宛(成人になった子供)に通知することになっています。

 

贈与税

(10)払出しを行った資金に関する説明

贈与は毎年110万円まででしたら非課税です。そのため、両親が子供名義の銀行口座に毎年110万円以内で積み立てることがあります。

しかし、これは財産の移転が毎年行われていないとみなされることがあります。子供名義でも、実際には両親などが管理しており財産は両親から移転されてないとされます。

例:毎年50万円積み立てを10年続け、20歳の時に子供に渡す。両親は毎年110円以内なので贈与税はかからないと考えていましたが、税務署は20歳の時にはじめて子供に贈与されたとみなし、500万円がその年に贈与されたとされ贈与税がかかることがあります。

ジュニアNISAの場合には、拠出される金銭について、「口座開設者本人に贈与済みの資金であり、両親や祖父母、その他第三者に帰属するものではないこと」を確認するようなルールとなっています。

そのことに対する留意点を金融機関は口座名義人(子供)に対して案内するようになっています。

ジュニアNISAは贈与税を申告するの?贈与の基本的なまとめ!

2016.02.09

 

子供が投資商品の注文

(11)口座開設者本人からの取引注文の受託

上述しましたが、未成年者の契約行為等については法定代理人の同意が必要だということです。

 

贈与税(続き)

(12)口座開設者本人の資金であることの担保

上述した贈与税でも触れましたが、ジュニアNISAに入金される財産は誰のものかを明確にするため、担保できるようにしておくべきだということです。

 

15歳になったら本人へ通知

(13)口座開設者本人への通知

口座名義人(子供)が15歳になったときには、本人に残高を通知することが金融機関に義務付けされているようです。

 

子供の投資適合性

(14)本人が 20 歳を迎えた以降の本人の適合性の確認

口座名義人(子供)が20歳になったら、本人が取引をすることになりますので、投資に関して理解(適合性)があるかどうかを金融機関が子供に対して確認をしておくということです。

 

まとめ

少し違った観点から、ジュニアNISAでの気を付けるポイントを確認しました。

金融機関に勤めているときは、このガイドラインなどによって仕事が増えたりしたので、あまり喜ばしいものではなかったです。しかし、立場を変えて見てみると、顧客に配慮したよいガイドラインになっており、なぜかうれしさを感じることとなりました。